チベット旅行記
出張の多い生活が始まってから,移動の際に本を読むようになった。難しいものや仕事関係のものを読む気にならないときに読んでいる本がこれ。チベット好きの人にはよく知られた本と思われる。
- 作者: 河口慧海
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1978/06/10
- メディア: 文庫
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今は4巻を読んでいるが,色々とすごい。ポリティカル・コレクトネスの概念などない頃に書かれたものなので,穏当なところでも「チベット人は体を洗わない,歯も磨かなくて不潔。」等々,とっても率直な内容のオンパレード。ちなみに,作者はお坊さんで,仏教の梵語原典を手に入れるため,明治の頃,ネパールから鎖国中のチベットに潜入した方。明治の日本の真っ当な仏教者からすると,チベットの政治や土着信仰と一体となった仏教のあり方は,色々胡散臭かった模様。
ちなみにこの本によると,チベットは清朝の属国ではあったものの,20世紀頭らへんになると,清の皇帝の権威は地に落ちていて,チベットに対する政治的な影響力はゼロに近かったらしい。なるほど。
旅鴉生活
このところ,出張の数が尋常ではなく,最近数ヶ月は月の1/4〜1/3くらいは東京以外の場所にいる感じ。月1〜2度程度の出張なら気分転換にちょうど良いが,ここまで多いと色々困ったことが増えてくる。
たとえば,
- あまり東京にいないため,意外に仕事が進まない。
- 出張先で飲みに行くことが多く,アル中気味に。
- 移動が重なると仕事量のわりに疲れる。
...というような感じか。
1はホテルにハードディスクやモバイルを持ち込んで努力しているが,なかなかうまくいかないのが現状。仕事柄,書類のデジタル化が進んでおらず,出張先で出来ないことも多し。
2は自分自身けっこうショックを受けている。夜になると酒を渇望するようになってしまった。今まで一人で飲みに行くことなどなかったのに,今は土日でも一人でも酒を飲んでいる。アル中ってこうやってなっていくのか,と実感。
3はなかなか理解が得られにくい。まわりからは出張ばかりで楽しそうと見えているはず。まあ楽しいには違いないんだけど。
ねむりこける日々
この土日、祝日とずっと寝ている。
だらだらしているというのか、まあうつなのかもしれない。
といいつつ、やはり、だらだらしてるだけなのかもしれない。
経験上、こういうときは少し無理して、何か能動的な作業を一生懸命やるのが一番なのだが、
いかんともならんから寝ているわけで、今までの経験も結局役に立っていないということになろうか。
最近だらだらしながらIn Patagonia を読んでいる。今回は完読できるだろうか。
In Patagonia (Vintage Classics)
- 作者: Bruce Chatwin
- 出版社/メーカー: Vintage Classics
- 発売日: 1999/01/19
- メディア: ペーパーバック
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愛
この土日、久々に完全な休業日になり、ソローキンの「愛」を読んでいる。
3年以上も前に購入して読まずに放置していた。
だいぶ今更ではあるが面白い。
- 作者: ウラジーミル・ソローキン,亀山郁夫
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 1999/01/01
- メディア: 単行本
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老人のモノローグや若者のミーティングなど、とても美しい始まりのあと、突然話が落ちる。
どんなに途中まで美しい話でも、かならず、殺人かセックスものかスカトロで話が終わる(ようになっている)。
こういうモノを読んで爽快感を覚える私はよっぽど最近の自分の状況に不満を感じているのかもしれない。
良い作品だとは思うが、凡人の私は、日本だったら完全に色物に分類されそうなこういう作品が(一応?)きちんとしたアートとしてカテゴライズされているのはどうしてなのか??ということについ思考がいってしまう。
子どもの頃なんかに、よく、ピカソの絵がなぜきちんとしたアートと見なされていて、しかも相当高額な値がついたりしていることについて疑問に思ったものだが、このソローキンのほうが色物度ははるかに上である。
と言いつつだが、この作品、ロシアの森林の描写は特に秀逸だと思う。
デニス・ウザーラにも出てくるような、寒くて清潔な森林がぎっちりつまっている。。
最近のハマリもの
最近はまっているモノ。
いきものがかりとペットショップボーイズ。
どちらも超有名な方々なのでこんなところに書くのも恥ずかしいのを承知ですこしだけ思い入れを書かせてくれ。
ペットショップボーイズはBBCでグラストンベリーでのパフォーマンスを見てやられてしまった。
一発目のHeartからとにかくかっこよい。
彼らがカバーしているエルビス・プレスリーのAlways on My Mindはとても良い曲で、私も時々カラオケで歌わせてもらってマス。別れた女性への未練を歌っているのだが、どうにもこうにも歌詞がシビレル。
いきものがかりは「ゲゲゲの女房」と友人の結婚式がきっかけ。
友人の結婚式では司会をやらされたのだが、「いきものがかりの曲が終わったところで始めの挨拶をお願いします!」といわれて、「へ?いきもの図鑑ですか?」と言ってしまった恥ずかしい私。
会場のスタッフの方々の「こいつ大丈夫か?」という冷たい視線を浴びて、その名前だけは強烈にインプットされたのだった。
その後同じ曲が「ゲゲゲの女房」で使われているのに気づき、なんとなく他の曲もチェックしてみると良い曲がわんさか。オリコンにも「「ゲゲゲ〜」効果で最近中高年の間でも人気に火がつき〜」とか書かれており、知らないうちに中高年の仲間入りをしていた自分に「わがみよにふるながめせしまに...」と慰めの言葉を贈ってみる。而してアマゾンにいくと、これまた中高年の方々と思しき人達のレビューがわんさか。すごいね。
ちなみに私の一番のお気に入りは「花は桜 君は美し」
キモイとかいわないで〜。
大連の話
前のブログでも書いたが、一週間ほど前に出張で大連に行ってきた。
中国は何度か来たことがあるが、仕事で行くと見え方も違う。
今回初めて認識したのは中国のネット検閲の厳しさ。
少し微妙なサイトを検索しようとすると、すぐにアクセスがリセットされるので、不便極まりなかった。
逆にいつも良いなと思うのは中国のあの独特のエナジー。
大通りに高層ビルがどんどん建っていて、圧倒される。
ただ、どこの都市でも公害はきついようで、大連もずっと曇りだった。
中国の大都市は北京にしろ、上海にしろ、そして大連も含め、今後も当分の間、晴れるということはなさそうだ。
それから今回初めての体験だったのは逆ナンである。
仕事関係でも、ショッピングでも逆ナンされ、結構驚いた。
さすがにショッピングでモノを尋ねるそばから逆ナンされたりすると、お土産を買うのもままならないので勘弁してほしいところもあるが、郊外の会議場に軟禁されている身としては少し中国を楽しむ良い機会であった。
20代の頃に旅行したときは、イスラエル人やヨーロッパの旅行者が次々と中国人の女性とどこかへ消えていくの見ながら、彼女たちから見向きもされない自分にがっかりしたものだった。が、こうして構われるようになってみると、つまりそれほどおっさんのルックスでお金を持ってそうになのか、と非常に複雑な気分である。
ダーリアン
出張で大連に行ってきた。
大連での話はまたいずれ書くとして、最近空港にはバスで行くのがお気に入り。
鉄道が整備されていても、空港は割とバスで行くのに便利なようにできている気がする。