Chicken with Plums

マルジャン・サトラピの作品は,映画のペルセポリスを見て以来大好きで,原作の漫画もことあるごとに読み返している。
あのモノトーンのシンプルな絵柄はイランの空気感をとてもよく表せているような気がする。

ペルセポリスに負けず劣らずすばらしいのが,Chicken with Plums。
色々行き詰まったときに読むことが多い。
イランのタールという楽器の名手だったマルジャンの親戚の男性について話で,
その人が自分のタールを壊されて絶望し,自殺するまでの最後の7日間を描写したもの。
最近フランスでは映画化され,なんと先月から公開になっているらしい。
日本で公開されるのは,来年の今頃だろうか。
少し楽しみな反面,映画では主人公がバイオリニストになっているようなので,原作の魅力が失われているのではないかと心配だったりもする。

Chicken with Plumsは今のところ,日本語版はない。
私は英語版で読んだが,登場人物もそれほど多くないので,イラン特有のややこしい人名の問題もあまりない。

Chicken with Plums (Pantheon Graphic Library)

Chicken with Plums (Pantheon Graphic Library)