愛
この土日、久々に完全な休業日になり、ソローキンの「愛」を読んでいる。
3年以上も前に購入して読まずに放置していた。
だいぶ今更ではあるが面白い。
- 作者: ウラジーミル・ソローキン,亀山郁夫
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 1999/01/01
- メディア: 単行本
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老人のモノローグや若者のミーティングなど、とても美しい始まりのあと、突然話が落ちる。
どんなに途中まで美しい話でも、かならず、殺人かセックスものかスカトロで話が終わる(ようになっている)。
こういうモノを読んで爽快感を覚える私はよっぽど最近の自分の状況に不満を感じているのかもしれない。
良い作品だとは思うが、凡人の私は、日本だったら完全に色物に分類されそうなこういう作品が(一応?)きちんとしたアートとしてカテゴライズされているのはどうしてなのか??ということについ思考がいってしまう。
子どもの頃なんかに、よく、ピカソの絵がなぜきちんとしたアートと見なされていて、しかも相当高額な値がついたりしていることについて疑問に思ったものだが、このソローキンのほうが色物度ははるかに上である。
と言いつつだが、この作品、ロシアの森林の描写は特に秀逸だと思う。
デニス・ウザーラにも出てくるような、寒くて清潔な森林がぎっちりつまっている。。