連合王国について

本日が修士論文の仮締め切りで、本当は全パートが揃った論文を研究室でお世話になっているスペイン人とポルトガル人に読んでもらうはずだった。
が、メインパートの統計分析がさすがに2日で終わるはずもなく、あえなく撃沈。
スペイン人上司に「大丈夫か?」と心配されて締め切りを金曜に延ばしてもらった。

ちなみに論文関係のデータ収集で一番悩まされているのが、UK内での国による制度やデータベースの違いである。
昔はイングランドによる中央集権体制だったからこんな悩みもなかったんだろうが、今やスコットランド北アイルランドは本当に別の国、、である。


死因などの人口関係の統計はUKの統計局のページでは、イングランドウェールズのものしか置いていない。
スコットランド北アイルランドはそれぞれの国の政府のページに行く必要があり、しかもそれぞれ形式が違う。
イングランドウェールズのデータは使えそうでも、スコットランド北アイルランドのデータが使い物にならず、UK全体としてアウトになることも是有りだったりする。


また、論文関係で頻用しているチャリティー関係のデータベースも、イングランドウェールズのものはよく整備されていて、各チャリティーの会計報告もネットで入手できる。
一方、スコットランドはデータベースはあるものの、会計報告は入手できず、情報にも乏しい。
中にはチャリティーの電話番号すら載っていないケースがあり、仕方なく郵便で連絡した。
北アイルランドに至ってはデータベースすらない。
これが一番困る。一応今年、チャリティーを管理する政府組織ができて、来年ぐらいからぼちぼち登録を開始させるらしいが、当然論文締め切りには間に合わない。

そういえば、日本も政権交代がどうとかいう話があって、民主党道州制がどうのこうの、とかいう話をしていたような。
程度にもよると思うが、道州制になって、UK並みに色々分断されるとこういうところは不便になるだろうなぁ、と思った。
まあよく考えたら、データベースそのものが全般的にイマイチの日本で、そんなことを心配してもしょうがないか、という気もする。でもそれぞれの州で州法をもって裁判とかするようになったら弁護士の少ない州とか本当に回らなくなるのではないかとちょっと心配。