決着と日本の先達について

一昨年から悩んでいたことに、自分の中で決着をつけました。
あくまで自分の中でのことなので、これから外のことを進めないと行けませんが、
少なくともこれで進むことができるようになりました。


これに伴い、以下、2つほど決めごとをしました。


1.いずれ英国に留学で戻ってくること。
2.いずれ欧州で職を得ること。


どうか、「ロンドンにいる間に西洋かぶれになっちゃって。。」
と思わないでくださいね。
僕は、日本(特に京都)が大好きなので、特に2.は辛い選択ですが、仕方がありません。
(まだ決まったわけでもないので、少し滑稽ですが、どうかご勘弁を。。。)



すこし話は変わりますが、頻繁に海外に出るようなって以来、
日本のパスポートの素晴らしさには日々感謝しています。
先進国のほぼ全て、多くの不安定な地域含め、
世界のこれほど色んな場所に、苦労せずに入国できるパスポートは、なかなかありません。


多くの途上国のパスポートは、ほとんどの国に入国するのに招待状を必要とします。
米国のパスポートでイランに入国するのはとても難しいでしょうし、
英国パスポートも中東地域では反感を買いがちのようです。


動き易さの点では、日本のパスポートは幾つかの西欧の先進国と同等であろうと思います。
これは、穿った見方をすれば、多くの国が日本人旅行者のお金を求めている、ともいえるのかもしれませんが、
そうした金目当ての部分も含め、この素晴らしいパスポートは、日本の先人達が他の国々から勝ち得てきた信頼の賜物でもあります。


それは、英国との国交樹立を皮切りに、各国との不平等条約を改正していった明治期の先人達はもちろんのこと、
欧州列強の植民地政策に対し、日本の独立を維持してきた明治以前の日本人達の功績でもあります。
僕はここロンドンでは、日に三回、英国に留学していた伊藤博文ら先人達の苦労を偲ぶと共に、
南東に向かって頭を垂れることにしています。
間違って、香港やシンガポールに感謝していることもあるかもしれませんが、
僕の感謝の気持ちはきっと先人達に通じている、と信じています。



....と日々感謝しているところなのですが、
一昨日、僕は英国のCivil Serviceのインターンシップで面接にも呼ばれず、落とされてしまいました。
がっかりしながら、ウェブを見てみると、「このインターンシップは、UK nationals、EU citizens、Commonwealth citizensに限る」、と書いてありました。
なんと、僕は「日本人である」、という時点で、既に応募資格がなかったのでした。
この時ばかりは、イタリアやギリシャはもちろんのこと、普段はちくりとも羨ましくない、
インドやパキスタンケニアのパスポートでさえ、眩しく思えました。


.....とはいえ、僕は日本の先達には日々感謝しています。
今は少しだけ感謝の気持ちが薄くなっていますが。