久しぶりに政治の話を

今回は久々に政治の話。
民主党政権になって以来,政治の手続き的な批判が多い。
曰く「首相(もしくは大臣?)が身近なアドバイザーだけ集めて,役人の意見をきかず,密室的に決定している。」とか,大方そんなところ。
で,その結果として「役人を使いこなせず」,「政策判断を誤る」,「実行に時間がかかる」等々起きていると言われたりしている。


こうした批判が的を射ているかどうかはおいといて,これに関して,少し舶来の話をしようと思う。
民主党が手本にしたと言われる英国では,昔から首相や大臣は,役人とどうつきあうかについて,知恵を絞ってきた。
ヒースやサッチャー,ブレアといった歴代の首相も色々工夫したらしいが,皆それぞれにうまくいったりいかなかったりだったようだ。英国ではこのような番組も作られるくらいで,長い歴史をもつテーマなのだ。ちなみに,英国で官庁のことをWhitehallと言う。


ただ,役人の影響をなるだけ抑えようとすれば,個人アドバイザーを置かざるを得ず,ある程度密室的になるのは避けられない。サッチャーは個人アドバイザーというより,自分に近い一部の役人を重用したが,政権後期は「政府の中に政府がある」と批判されたらしい。ブレアにも同様の批判があり,英国の手法を参考にすれば同じ批判を受けるのはむしろ当然なのだ。そういう意味では,民主党政権に対してなされる手続き的な批判はあまり本質的ではなく,問題は「何をやるか。」ということと「国民の納得感」にあるのだろう。
で,このあたり管首相はどうなのか,というと,まあどうなんだろうか??