続羊の歌

久々に加藤周一氏の「続羊の歌」を読んでいる。
欧州で出会った女性の話ばかりである。
学生の頃読んだときには、作品の本来の趣旨とは別に、
欧州の女性を次々に籠絡していく氏の豪腕に尊敬の念を深くしたものだった。


改めて読んでみると、行間に氏の微妙な見栄が潜んでいることに気づいた(私の妄想かもしれないが)。
人の容貌に関心がない、と言いながら、女性については容貌含めフィジカルな描写ばかりなのが凄い。
その臆面のなさに改めて尊敬の念を深くした次第(これは皮肉でなく)。

パリ二ウツクシイフトモモノヒトガアルトキケバ
イッテソノフトモモニクギヅケニナリ、
ロンドンニヤワラカイカミノヒトガアルトキケバ
イッテマイバンゴチソウ二ナル
サウイフモノニ ワタシハナリタイ